④サイクリング Bike is life. 山田大五朗さん

 

海外で活躍したサイクリストがガイドしてくれる!

世界で活躍していたサイクリスト、山田大五朗さん。福岡県が推進する「サイクルツーリズム」のアドバイザーとして福岡県内の複数のサイクリングコース開発などに携わっています。

 

様々なルートがある中で、福岡市内の歴史スポットを巡るガイド付きライド『Fukuoka "Hakata" Ride』を少しだけ体験させてもらいました。本来は、約3時間のコースです。

 

お客様が宿泊されている博多駅前のホテルの近くに、マウンテンバイクを持って来てもらうことも可能です。まずは駐車場に止めて、バイクを下ろします。

動画は、こちらをクリックください。



  今回のお客様は、男性3人。ヘルメットを装着し、マウンテンバイクの扱い方など注意事項の説明や、コースの紹介を受けます。近くの『キャナルシティ博多』に向けて出発。車が渋滞していても、マウンテンバイクだからスイスイ移動できます。那珂川沿いの清流公園は、バイク乗入禁止ですが、押して移動するのは問題ありません。 

港があり、古くから商業の拠点として栄えた“博多”と、この那珂川対岸にあった福岡城を中心に広がった城下町“福岡”。そんな二つの顔を持った福岡市の歴史についてガイドしてくれます。そんな情報を得たうえで歴史を感じるスポットを巡れば、車での移動とはひと味違う福岡の町の姿が見えて来ることでしょう。

 もともと「自転車が好きで、旅が好き」な山田さんですが、福岡市出身とは言え、観光にはあまり強くはなかったそうです。ところがこの『Fukuoka "Hakata" Ride』を企画するにあたり、地元について勉強することになりました。そこで初めて、「1000年以上も続く商人のまち“博多”と、400年続く武士のまち“福岡”が共存するという、特徴ある歴史を知ることができ、とても面白いと感じました。自分はガイドという仕事を通じて、皆さんが知らない福岡の魅力も伝えていきたいと考えています」。

 “博多”という地名は新幹線の駅として全国に知られ、福岡県の県庁所在地が「博多市」だと思い込んでいる人もいるほどです。1964年にできた新幹線の駅名がなぜ「福岡駅」ではなかったのか。なぜそんな謎も、実際に町をライドして回ることで「そうだったのか!」と腑に落ちる体験ができそうです。旅行者だけではなく、福岡市民にも体験してほしいコースです。

 

サイクルツーリズムの魅力とは?

山田さんにサイクルツーリズムの魅力を尋ねると、「一番は、人とのふれあいですね。自由に動けます。車では入れない場所にも入れるし、興味を持ったスポットがあれば、好きなタイミングで気軽に立ち寄ることができます。福岡市から糸島まで行く78キロほどのコースもありますが、歩くよりも広範囲に移動できるのがいいですね。徒歩や車では体験できないことができるんです。歩いたり走ったりするのと比べて格段に早く、人力の移動では最速です。また人力ですから環境にも優しく、持続可能で廃れることがない。それが自転車です」と語ります。

 自由度が高くても、「自分たちで勝手に行って」と言われて、困る人たちもいるでしょう。そこは山田さんがガイドしてくれるコースがあるので安心です。

 

自転車ライフスタイルブランド『Bike is life』を立ち上げる

 福岡市にいることが多い山田さんですが、拠点は福岡県朝倉市です。紹介された古民家で、2019年に自転車ライフスタイルブランド『Bike is life』のクラブハウス兼カフェをオープンさせました。

「『あさくら・太刀洗周遊コース』もあるんですよ。福岡県は、それぞれ異なる魅力を持っています。福岡市内は都会で、かつ長い歴史がある地域です。道路の形や幅などからも歴史を体感できるんです。また郊外は海もあり、山もあり、豊かな自然を五感で楽しむことができるし、自転車だとちょっと違ったかたちで福岡を紹介することができると思います」と山田さん。

 

常に新しい自転車に乗れるサブスク

今では自転車のサブスクリプションも始めました。レンタサイクルのような短期間ではなく、長期間でも借りられるのが特徴です。さらに定期的に、自宅までメンテナンスに来てくれるという画期的なサービス付きです。自転車の調子が悪い時、自転車店まで修理に持って行くのは面倒です。壊れて自走できない場合は車で運ぶことになりますが、車に乗らないこともあります。そんな時、『Bike is life』のサブスクなら、本人が仕事や学校で不在の場合でも、非対面でのメンテナンスが可能。修理できないほど故障している場合は、すぐ交換してもらえます。色を変更するのもいいでしょう。壊れた自転車を廃棄する手続きも面倒ですが、その手間も省けます。

「常にフレッシュな自転車に乗ることができるんです!」という山田さん。楽しい自転車ライフを提供したいという愛情が詰まったステキなサービスです。

 

完全循環型自転車社会を目指して

『Bike is life』では、どんな自転車でも買い取るサービスも行っています。「子どもが成長したので、大きな自転車を買った。幼い頃の自転車は倉庫に眠っている」「自転車通学していたが、就職したら電車通勤で自転車を使わない」などのケースもあります。そういった使える自転車はもちろん、パンクしたりフレームが折れていたりという使えない自転車もすべて買い取ってくれます。それを修理して販売するなど、本当に「これ以上使えない」という状態まで自転車には活躍してもらいます。

使わなくなったからといって即自転車を廃棄するのではなく、自転車が完全循環する社会の実現に取り組んでいるのが『Bike is life』なのです。

福岡型サステナブルツーリズム推進事業

福岡型サステナブルツーリズム推進事務局

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担当:海田 西村 安里 伊藤

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