博多人形絵付け体験(松月堂)

 

日本最大級! 400種もの博多人形が勢揃い!

 

博多のお土産として名高い博多人形は、すべすべの質感や美しい彩色、繊細な細工が人気です。福岡県ならびに経済産業大臣の指定も受けている伝統的工芸品であり、福岡県指定無形文化財でもあります。

そんな貴重な博多人形を、自分好みにペイントできるのが、「松月堂」さんです。中洲川端駅のそば、博多川に面した「人形会館松月堂ビル」には、日本最大級である常時400種800点もの博多人形が並んでいます。

スタッフの土屋弘子さんによると、博多人形は、もともと彩色していない「博多素焼人形」でした。 

動画は、こちらをクリックください。


しかし130年以上前の1890年(明治23年)、第3回内国勧業博覧会において「博多素焼人形」が表彰された時、表彰状に「博多人形」と書かれたため、全国的に「博多人形」と呼ばれることになりました。

着物を着た「美人もの」や、役者を模した「能もの」「歌舞伎もの」、勇ましい男性をかたどった「男もの」、ひな人形や金太郎などの「節句もの」など、様々なジャンルに分かれています。外国人向けの作品もありましたよ。セーラー服姿や仕事のユニフォーム姿など個人で発注する「創作もの」は、一生の思い出になるでしょうね。

 

博多人形の絵付け体験ができる!

そんな文化財である博多人形の絵付け体験は2,530円から。大きさ等によって異なります。まずは、たくさんの素焼きの人形の中から、お気に入りのものを選びます。「干支もの」もあります。今回選んだのは、「みいちゃん」(写真下真ん中左)と「忍者」(写真下真ん中右)です。

アクリル絵の具を使って、思いのままに塗っていきます。

 


あっという間に1時間。やっと完成しました! ちょっとくらいはみ出しても、自分が塗ったと思うと愛着が湧きます。

外国人の中には、ご本人がお塗りになった作品はお気に召さなかったようで置いていかれるかたもいらっしゃいます。そして、職人さんのプロの技による作品を抱きかかえて、帰国されるようです。

「2~3年かけて、何回も来られるお客様もいらっしゃいます」と、土屋さん。絵付けの魅力にはまる気持ち、わかります。

 

 黒田節の人形が必ず槍と杯を持つ理由

博多人形の作品で、黒い和服の武士が大きな杯と槍を持っている「黒田節」をご覧になったことがあるのではないでしょうか。「酒は飲め飲め、飲むならば……」という歌詞で知られる民謡「黒田節」。実は、博多人形とは深いご縁があるのです。

江戸時代に、福岡の武士が、藩主黒田長政公の使いで、京都の福島正則公のもとへ行きました。大酒飲みの正則は巨大な杯を出して、「黒田藩の武士は酒も飲めんのか。この杯いっぱいの酒を飲み干したら、豊臣秀吉公から褒美に賜った槍“日本号”を授けよう」と言ったそうです。仕事中なので飲みたくはなかったのですが、藩の名誉にかけて、大きな杯いっぱいの酒を飲み干した黒田藩士。「これぞ、まことの黒田節(武士)」ですね。そして「日の本一の、この槍」を手に入れました。だから博多人形「黒田節」には、槍と杯が欠かせません。

 

博多人形の由来とは!?

博多人形の由来には諸説ありますが、福岡城の初代藩主である黒田長政公の時代に遡ります。築城の際、瓦職人の正木宗七が瓦を焼いた残りの粘土で素焼き人形を作り、藩主に献上したのが博多人形のはじまりだという説もあります。福岡城跡は国の史跡に指定され、現在は舞鶴公園や大濠公園になっています。

博多近郊の土という自然素材を使って、瓦職人が始めた博多人形。数百年もたった今、世界の人々を魅了する文化財となっています。

 

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